妊娠中の性生活について悩みを抱えているカップルは多いです。
とくに、妊娠後期・臨月でお腹が大きい状態でのセックスに不安を感じる人も多いでしょう。
妊娠中にセックスを我慢してしまうとパートナーとの関係がギクシャクしたり、そのままセックスレスになったりする場合もあります。
では、妊娠後期や臨月のときに性行為をしてもいいのでしょうか。
この記事では、妊娠中のセックスについて深堀します。
妊娠中はセックスしてもいい
妊娠中のセックスは禁止されていません。
時期も限定されていないため、基本的には体調が良ければ「妊娠初期・妊娠中期・妊娠後期でもセックスを行ってもいい」とされています。
医師に早産や感染症のリスクを告知されていなければ、女性の体調に気を付けつつ性行為をしても問題ないでしょう。
臨月は注意が必要
臨月になると当然赤ちゃんが下がってきます。
妊婦女性の体調やメンタルも変化しやすい時期です。
お腹がはったり医師に何らかの警告や指示を受けたりした場合は、セックスを控えてください。
セックスしても問題ないとはいえ、あくまでも女性の体調を見て判断することが重要です。
妊娠後期・臨月とは
妊娠後期・臨月中でも危険がなければセックスしても問題ありません。
そもそも妊娠後期や臨月はどのような時期や状態を表すのでしょうか。
妊娠後期
妊娠後期は、妊娠28週(8か月)から39週と6日(10か月)のことを指します。
8か月は胎児の動きがもっとも活発になる時期で、お腹の膨らみも大きくなり日常生活に支障が出ることが多いです。
9か月になると子宮が押し上げられ、つわりのときのような胃もたれや不快感が表れる人もいます。
10か月になるともう間もなく出産です。
胎児も骨盤内に下がり、胃や肺への圧迫も軽減されます。
胎動も少なくなり身体が出産の準備をし始めます。
臨月
臨月とは一般的に妊娠の最終月のことですが、実は正式には医学用語ではありません。
妊娠の最終月には出血をともなう「おしるし」や、破水など出産の兆候に気を付ける必要があります。
激しい運動やお腹を圧迫するような行動は避けなければなりません。
ちなみに安定期は妊娠4~5か月以降のことで、不安定な体調やつわりが治まる時期を指します。
妊娠後期・臨月のセックスで気を付けること
妊娠後期や臨月はお腹が張りやすく出血もしやすくなります。
セックスは夫婦にとって大事なコミュニケーションなので、円満な関係を維持するために必要ではありますが、妊娠経過に配慮して行う必要があります。
ここでは妊娠後期・臨月のセックスで気を付けなければならない注意点を紹介します。
体位に気を付ける
妊娠後期のセックスでもっとも気を付けたいのは、セックスのときの体位です。
お腹の膨らみが目立たない初期ならそれほど気にする必要はありませんが、後期にはかなりお腹が出てきます。
お腹を圧迫するような体位は避け、女性が楽な体位で優しく挿入しましょう。
おすすめは女性が横に寝転び男性が後ろから挿入する体位です。
女性の負担が少なく、あまり激しく突くことが難しい体位のため、自然と妊娠後期にふさわしいセックスになります。
あくまでも女性本位で行い、激しく突いたり奥まで刺激するような行為は避けるようにしましょう。
コンドームをつける
コンドームは必ずつけるようにしましょう。
妊娠中は中出ししても問題ないと思う男性がいますが、精液には分娩を誘発する物質が含まれています。
とくに妊娠後期には影響があるためコンドームは必須です。
また、性感染症にかかることを予防するという観点からも、コンドームは使用するべきだといえます。
身体を清潔にする
男性も女性も身体を清潔にしてから性行為をしましょう。
雑菌が子宮内に入ってしまうと、母体にも胎児にも悪影響を与えてしまう可能性があります。
とくに、セックスで触れることの多い性器や手指は念入りに洗いましょう。
シーツやベッド、布団もキレイなものを選ぶことが大切です。
女性の身体を守るために、指を膣の奥まで入れたり道具を使ったりするのはおすすめしません。
乳首を刺激しない
妊娠後期に乳首や胸を刺激する性行為は危険です。
乳首や胸が刺激すると分娩が促される恐れがあり、早産になってしまう可能性があります。
とくに乳首への刺激は早産に直結する危険性があるため注意が必要です。
異変を感じたら即中止
妊娠中でもセックスはできますが、一番に優先するべきなのは女性と胎児の健康です。
少しでも違和感を感じたら、即刻中止しましょう。
つわりで体調が悪くなったり、出血があったりしたらすぐにやめてください。
お腹が張っていたり、性器周辺に違和感があったりしたときも同様です。
産婦人科医が健康状態について何らかの忠告を与えているときも、セックスは控えましょう。
挿入できないときはオーラルセックスやラブグッズを使う
セックスが難しいようなら、フェラチオやオナホールなどのラブグッズを使って男性の性欲を満たす方法もあります。
女性の状況を理解していても、男性は長い間セックスができないとフラストレーションが溜まります。
フラストレーションが溜まった結果、妊娠中に浮気に走ってしまう男性がいるのも事実です。
口でしたりラブグッズでオナニーのお手伝いをしたりすることで、男性の性欲を満たしてあげることができます。
セックスが無理そうなら、それ以外の方法で彼の性欲を発散させてあげましょう。
女性の体調を最優先に
セックスはカップルにとって大切なコミュニケーションのひとつです。
体調がよくてお互いの気持ちが一致しているときは、妊娠後期にセックスしても問題はありません。
ただし、肉体的にも精神的にも女性の体調は最優先事項です。
女性は体調が悪いときは絶対に無理をしないでください。
パートナーの欲求を受け入れたい気持ちはわかりますが、しっかりと断ることが自分や胎児の健康を守ることになります。
男性は常に女性の体調に目を配り、無理をさせないように配慮しましょう。
妊娠後期・臨月でも体調とタイミングがあえばセックスはしてもいい!
妊娠後期や臨月であっても、女性の体調が良ければセックスしても問題ありません。
セックスすることでコミュニケーションが取れたり、心のバランスが取れたりすることがあります。
しかし、どんなときも最優先にしたいのはママと赤ちゃんの健康です。
ほんの些細なことでも気になることがあったら、一度立ち止まって冷静に判断しましょう。
身体を清潔に保ち、無理のない体位で行うことも大切です。
今後も良好な夫婦生活を続けるためにも、正しい知識でお互いを労り合いながら妊娠後期を乗り切りましょう。