セックスには妊娠のリスクがつきものですが、その一つが我慢汁(カウパー腺液)による妊娠です。
まず、結論からいうと我慢汁そのもので妊娠することはありません。
なぜなら、純粋な我慢汁単体だけをみると中に精子が含まれていないからです。
しかし、行為最中の行動によっては我慢汁に混じった精子で妊娠してしまうことがあります。
この記事を読み、我慢汁で妊娠する理由や注意すべき行為をチェックし、今後の性行為に活かしましょう。
我慢汁(カウパー)で妊娠する確率は?
我慢汁で妊娠する確率は何%程度あるのでしょうか?
今後セックスをする際、妊娠のリスクを低下させるためにも妊娠確率や「我慢汁では妊娠しない」説の真偽を学んでいきましょう。
我慢汁で妊娠する確率は明確ではない
我慢汁での妊娠確率は医学的な証明がないため、具体的な割合を述べることはできません。
しかし、精液と同じ管を通って排出される我慢汁には状況によって精子が混ざる恐れがあります。
我慢汁に少しでも精子が混入していれば、腟内に入り込み着床する可能性も否定できないのです。
たとえ数%の確率でも妊娠するリスクがあることを忘れないようにしましょう。
「我慢汁は妊娠しない」は嘘
とくに性経験が浅い男性や女性の中には「我慢汁では妊娠しない」と思っている人もいるでしょう。
精子が入っていない我慢汁で妊娠しないのは確かですが、実際には射精せず我慢汁しかでていないのに妊娠したというケースは存在します。
性行為はパートナーと密接に触れ合う行為です。
そのため、どのタイミングで我慢汁の中に精子が混ざるのかは全く予想ができません。
我慢汁だからといって油断せず、常に避妊の意識を持っていてくださいね。
我慢汁で妊娠する可能性があるのはなぜ?
まず、我慢汁とはいったいどんな存在なのでしょう。
我慢汁が分泌されるのは尿道の「カウパー腺」という器官です。
男性が性的興奮を覚えると分泌される我慢汁には、精液の流れをスムーズにする役目と、酸性の尿道をアルカリ性にして精子を守る役目があります。
この仕組みを知る人は「射精前に出る液だから精子が入っていないはず」と思う人もいるでしょう。
ここでは、なぜ我慢汁で妊娠することがあるのかについて2つの視点から解説します。
我慢汁に精子が混入するから
我慢汁で妊娠する理由は、我慢汁の中に精液が混ざって精子が混入するからです。
我慢汁と精液は同じ尿道を通って体外に排出されます。
そのため、射精直前で漏れた精液や管の中に残っていた精液が分泌された我慢汁に混ざる可能性は否定できません。
我慢汁の中で生きている精子が腟内に侵入すれば、そのまま妊娠につながる可能性は大いにあります。
我慢汁で妊娠する理由の多くは、精液と混ざるリスクがあるからだと覚えておきましょう。
我慢汁の分泌はコントロールできないから
我慢汁は精液と違って我慢できるものではなく、性的興奮によって無意識に分泌されます。
女性が興奮すると分泌する愛液と似た性質を持っていると考えましょう。
そのため、たとえ「腟内で我慢汁を出さないようにしよう」と思っていても実際には排出していることもあります。
とくに射精直前のときは、精液が尿道に漏れ出て我慢汁と混じり合うリスクが高まります。
そのとき無意識に出てしまった我慢汁に精子が入っていれば、妊娠のきっかけにもなり得るでしょう。
我慢汁以外で妊娠する可能性がある行為
性行為時の妊娠リスクは我慢汁だけではありません。
望まない妊娠は自分の将来に大きな影響を与え、パートナーとの関係も壊してしまう悲しいものです。
以下で解説する妊娠するかもしれない行為をチェックし、できるかぎり妊娠リスクを下げて性行為を楽しみましょう。
挿入した後にゴムをつける
本来、コンドームは挿入前に着用して射精するまでは外しません。
しかし、中には途中まで生で挿入し射精の直前にゴムをつけるという人もいるでしょう。
これらの誤った避妊具の使い方は、漏れた精液や我慢汁が原因で妊娠する可能性を高めます。
同様に、コンドームをしないで挿入し射精時に抜く「膣外射精」も妊娠を予防する効果はありません。
コンドームで妊娠を防ぐためには、必ず正しい着用方法を守ってくださいね。
素股や手マンをする
素股や手マンは挿入行為が伴わないため、妊娠しないと思われがちです。
しかし、素股や手マンだけでも精子が腟内に入る可能性があるのです。
たとえば、男性が精液や我慢汁に触れて、掌に精子が付着した状態で手マンをするとそのまま腟内に入ってしまう可能性があります。
また、性器同士を擦り付け合う素股というプレイは、直接ペニスと膣の入り口を触れ合わせるため性器に付着した精子が腟内に入る恐れがあります。
望まない妊娠を避けるためにも、性行為の最中はできるだけ直接精液や我慢汁に触れない環境を作りましょう。
我慢汁で妊娠してないか不安なときの対処法
万が一、我慢汁が腟内に入ってしまったかもと心配になったときには、早めに妊娠を予防する対処方法を行いましょう。
ここでは、セックス後に妊娠リスクを軽減する避妊の方法やNG行動を解説します。
アフターピルを飲む
「もしかして我慢汁で妊娠したのかも?」と心配になったら、アフターピルを利用してください。
アフターピルには強制的に排卵を抑制したり、受精した卵子が子宮内膜に着床するのを防いだりする効果があります。
アフターピルの注意点は、服用の制限時間と副作用です。
まず、性行為後から最大72時間以内にアフターピルを接種しましょう。
時間が過ぎると正しい効果が得られないので「もしかしたら?」と思ったときにはできるだけ早く処方を受けましょう。
ただし、アフターピルを飲んだ後は倦怠感や吐き気、眠気などの副作用が起きることがあるので、ゆっくり過ごせる環境で療養してくださいね。
自己流の腟内洗浄はNG
よく、腟内に精子が入ったときは腟内洗浄をすると妊娠しないという噂がありますがこれは全くのデタラメです。
とくに素人が行う腟内洗浄は、膣の中にいる常駐菌を流し出して粘膜の環境を崩してしまいます。
たとえ「我慢汁が膣の中に入ってしまったかも」と思っても自分で腟内を洗ったりせず、しかるべき専門医に相談してくださいね。
【まとめ】我慢汁でも妊娠の可能性はある!正しい避妊で妊娠リスクを減らそう
我慢汁で妊娠するといわれる理由は、尿道で精液と我慢汁に混ざることがあるからです。
コンドームをつけないセックスで我慢汁が腟内に入ると、妊娠のリスクは一気に増加します。
性交渉時には正しく避妊具を使用し、リスクを軽減してパートナーとの触れ合いを楽しんでくださいね。